年の顛末

年末だ。みんな振り返る時期となった。振り返ることは良いことだ。振り返ることに価値を見出せる人はきっと毎日前を向いて進んでいる人だろう。もしかしたら振り返りながら前に進んでいるのかも、別れ際の友人が手を振りながら離れていくみたいに。それはきっと良いことだ。僕は過ぎ去った今を振り返りは進み、また過ぎ去った未来を振り返って進み、その繰り返しがだんだんどんどん速くなって、終いにはぐるぐる回りながら歩いているみたいなものだからどっちが振り返るべき方向か分からなくなってしまった。もっと速く回れれば竹とんぼみたいに空を飛べるのだろうか。